オリンパスのカメラ史を作った米谷美久の凄さにおののく / 2021年1月6日
寿町、山程自転車が停めてあり、こちらも印象的だった。
昔のカメラについてざっくりと知識つけようとエイ出版の、M型ライカヒストリーブック、絶対ニコン主義、往年のキヤノンカメラ図鑑、往年のペンタックスカメラ図鑑、魅惑のコンタックスTシリーズ、往年のオリンパスカメラ図鑑を読む。主に2000年までのフィルムカメラが主体。どれも Kindle Unlimited にあるし、写真と図がメインの文庫なのでパラパラ・サクッと読めた。
基本どの本も、会社の成り立ちからカメラ・レンズの歴史について書いてあるのだけど、往年のオリンパスカメラ図鑑だけは旗色が違って、オリンパスのカメラ史を作った米谷美久を中心にストーリーが描かれている。
米谷氏は高校の頃、バルナックライカIIIf(を当時持っていた家庭だったので、相当裕福だったのだろう)で写真を撮りまくり各コンテストにも入賞、早稲田大学ではカメラについての特許を4件取得、オリンパスに入社して若干24歳でハーフサイズカメラのPENを作ってしまうという天才。その後1970年代にバカ売れしたオリンパスの一眼レフOM-1も、当時は大きい重いうるさい(= ミラーショックが大きい)、が当たり前だった一眼レフをひっくり返す、小型軽量静かな一眼レフを企画したけど、そんなものはニーズに無い(大きなカメラに価値があると思われていた時代)と1年間NGが出されていたものを最終的にOKを勝ち取り作り大ヒットしたという。
他にも当時知識がある人しか使えなかったカメラを、ボタンを押すだけでいい感じに撮れるペンEEシリーズを作ったり、常時持ち歩け元祖コンパクトカメラといわれるオリンパスXAを作ったりと、イノベーティブな商品を世の中に打ち出していった。
デジタルなPEN-Fも持ってるし、EM-1シリーズのオリンパス機も愛用している割に、オリンパスのフィルム時代の話は全然知らなくて、米谷美久氏も知らなかったのだけど、すごい人が牽引していたのだなぁ。オリンパスのWebページの彼の講演会の書き起こしも、製品開発の話ばかりで面白かった(このページは事業譲渡によってなくなってしまいそうだけど…)。
2021年1月から、カメラとしてのオリンパスはOMデジタルソリューションズとして事業譲渡され、新しくスタートを始めたところ(OMという社名に込めた経営者メッセージ)だけど、ぜひともイノベーティブなカメラを打ち出してほしいなぁ。
朝食は海辺で。今日も曇り空。
鳩と月。
昼食は地球の中華そばで、海老ワンタン煮玉子塩そばを食べる。このお店はTRYラーメン新人大賞をとった店なので、一度は行ってみたかったのだ。味は上品な出汁で、気にいる人はものすごく気に入るのだろうけど、自分の舌だと美味しい出汁だけれどもっと塩味がほしいな、と思ってしまった。次に行く機会があれば別の味のラーメンを試してみたい。
その後はラーメン屋近くの寿町を散歩する。寿町は山谷・大阪のあいりん(釜ヶ崎)と並ぶ日本三大ドヤ街の一つと言われているようだけど、今は日雇労働者の街というよりは老人街となっており、簡易宿泊所+昭和の町並みに60代~のお年寄りがたくさん。