A Day in the Life

ジョードプルで妻が野犬に噛まれる / 世界一周89日目

朝、窓を開けると丁度太陽が出るところで、朝焼けに浮かぶアメイド・バワン・パレスを眺める。小高い丘に立つ宮殿のアメイド・バワン・パレスはホテルと博物館になっており、ホテル料金は7万円強と高級ホテルなお値段。しかしながらこのゲストハウスも、その値段の40分の1以下の価格なのに、展望が素晴らしいなぁ。

今日は街を散策しようと遅めの朝食を取った後、まだ行っていない城塞の向こう側へ。城砦から見たら、丁度青い建物が多く立ち並んでいる場所に行ってみたかったのだ。ぶらぶらと街を見ながら歩く。油に細い小麦粉を垂らしながら作るお菓子、活気あふれるローカルバザールなど、徐々にインドに慣れてきたこともあって楽しみながら歩く。

観光客があまり居る地域でないので、ローカル感あふれる街並。もちろん、汚い部分であるそこら中にあふれるゴミ、それを漁る動物、牛や犬のフンだらけの街並、マンホールから溢れる下水等々、クリーンな日本で生活してきた自分たちにとっては、なかなか生活するには大変そうな部分もそこらかしこで見受けられた。

歩き始めて1時間ぐらいだろうか、目的地近くまで行くと、細かい路地だらけで迷いながら進む。道中に子犬がいて(といってもそこらかしこに居るのだが)、子犬はどこでもかわいいなぁと近づくと、近くで寝ていた親犬が突然起き、吠えてながら近づいてきて自分を噛むならまだ良いものも、安全のため毎回動物から距離をとっている妻(自分はわりと動物に近づく)めがけて駆け出し噛みつく。一瞬の出来事。

今まで各国を回ってきて、タイあたりから野犬を見るようになって、日本じゃまず野犬を見ないので、タイはすごく野犬がいる国だなぁと思ったのだが、その後の東南アジアやネパールではタイの比じゃないぐらいそこらかしこに野犬を見るようになっていき、最初は警戒していたものの、吠えてくることすらなかったため、徐々に警戒心が薄れていった。そのため、だんだんノラの子犬を可愛がるようになり、今回のような親犬に襲われるようなことになってしまった。

妻を噛んだ後は、威嚇が済んだと思ったのか、親犬も距離をとって静かになり、その場から去る私たち二人。噛まれた血を洗い、止血しながら近くのベンチで休みながら、保険会社に連絡して提携病院を斡旋してもらう。周りのインドの人も心配して、いろいろ気を使ってくれる。そんな中、ずっと自分たちの周りを少年がうろうろしていて「redなんとか」みたいなことを言っている。何か励ましや心配の言葉を掛けているのかな、重要なことを言っているのかなと思い聞き取ろうと思うが聞き取れない。翻訳アプリを取り出し、ヒンディ語で認識すると「10(テン)ルピー」という単語がredなんとか、と聞こえていて、つまりずっと10ルピーくれとせがんでいたのであった…。こちらは足から血を流しているのに、ねだり続けるとはなかなか根気がある少年だ。

リクシャを捕まえ、怪我をしている&あまりリクシャが通らない場所なので足元を見られた価格(相場の1.5倍ぐらい)で、斡旋されたGoyal Hospitalへと到着。病院では保険会社から連絡がいっているため、案内スタッフがいてスムーズな対応で支払いなしのキャッシュレス。海外旅行保険に入って今まで3回ほど病院にかかったが、病院斡旋、日本語や英語での対応、キャッシュレス等々、お金がかからないことはもちろんの事、保険会社に連絡すればあちらのベストな選択肢を提示してくれ、自分たちだけだと検索して評判の良い病院はどこかな、外来受付ですぐ対応してくれるのかな、等々を体調が悪い中行わなくてはならないが、その辺を全てやってくれるという安心感があってとても良い体験だ。

病院での治療では、合計五本の注射を打つ。狂犬病のワクチンであろう注射が腕に一本と腰に二本、また噛まれた部分に二本の注射。噛まれた場所への注射は、何回も血管に刺して注入していて、消毒・化膿止めのようだ。傷は結構深くて、酷い場所は1cmぐらいの大きな傷が。日本で狂犬病の予防接種を三回していたため、後ほど二回、日を置いてワクチンを打てば狂犬病感染の心配はないとの事で一安心。

部屋に戻ってしばらく安静にした後、ゲストハウスそばのレストランに行く。このレストランは一昨日にここのお母さんに「50rsでターリー食べて行かない?」と客引きにあい、昨日はここの子供、また今日も、と三回も呼び止められたので、値段の安さも気になって、近いこともあり(足の怪我もあるので近くが良い)入ったのであった。

屋上のレストランに行き、ボロボロの英語メニューを見ると、ターリーが35rs〜あって本当にお安い。メニューの説明を聞き、いろいろな種類が楽しめる、かつ量も多いので二人でシェアも出来るよ、というメニューのキングターリーを折角なので頼む。ネパールあたりから、個人経営レストランは基本一から作り始めるので時間がかかるということを学んで、ゆっくり待つ。が、このレストランは五人いるという子供たちが出てきて、英語でお客と会話をするので楽しめる。みんな英語ができ、末っ子は10歳なのに普通に簡単な日常英会話ができて、学校のことやインドのこと、好きな事、日本はどうなの、昔私も犬に噛まれましたわ、とか話が弾む。日本の自分たちが知らない、ピカチューゲームやドラえもんゲーム(両方ジャンケンだった)を教えてもらい一緒にやったりして楽しい。料理も美味しくて、とりわけオクラのカレーはもう一皿食べたくなるぐらいの旨さ。辛さの味付けも聞いてくれたため、食べやすい辛さなのも良かった。

今日は散々な日だったが、怪我をして大変な妻も夜はレストランで楽しく和めたとのことで、それは良かったなぁ。足が早く良くなることを願うばかり。