2021年8月25日
高野秀行氏の書籍、ミャンマーの柳生一族を読む。2004年に直木賞作家(かつ早大探検部の先輩)である船戸与一氏のミャンマー取材旅行に呼ばれ、毎度の通りおもしろおかしな辺境旅行をしつつ、その時のキン・ニュン政権を柳生一族になぞって解説するというもの。アウン・サン・スー・チーのミャンマー少数民族に対する扱いの問題なども、ふわっとしか解ってなかったのだけど、もうちょっと理解が進んだ。
のっけから今回は正式なビザ入国で珍しい、過去7回はミャンマーへの入国は不法入国だった、という感じの面白話。そういえば以前読んだ氏のミャンマー本「アヘン王国潜入記」「西南シルクロードは密林に消える」はそんな感じの内容だったなぁ。
船戸与一氏は全く取材メモ・写真をとらないスタイルで、終盤「河畔に標なく」というタイトルが思いついた、これで小説がかけたも同然、だってあとはタイトルに合わせて話作るだけでしょ?みたいなことを言っておりさすが。河畔に標なく、読んでみたいけど kindle 版が無いのだよなぁ。
以前2週間ほど立ち寄ったミャンマーを思い出す。安全な観光地のビルマ人地域(+ちょいとシャン州)しか行ってないので、観光旅行者から見ると少数民族問題・ロヒンギャ問題・麻薬問題があるなんて見えなくて、素朴な国だなーと感じたのだったぁ。また軍事政権になってしまい情勢不安が続くので、気軽にはいけなくなってしまった。
みんなタナカをしていてかわいらしかった。