上海とトイレと喫煙と
今日、腹痛でトイレに入りたかったが、個室が埋まっていて空き個室を探すのが大変だった。
上海は2017年に屋内すべて禁煙という条例ができたらしく、つまり建物内ではタバコが吸えない事になっている。しかし中国の喫煙者は一時期の日本の喫煙割合*1が高かったように、2016年時点でも成人男性が50%弱とかなり多く、外にすぐ出れる場所ならまだしも、ビルにいる喫煙者はどうしているかというと、トイレの個室が実質的な喫煙所となっている事が多いのである。そのためよっぽど高級な場所以外、ほとんどのトイレはたばこ臭い。
一応体裁上は「禁煙」とトイレにたくさん張ってあるのだが、守られておらず、たとえば煙探知機にはテープで煙が探知できないようにしてあったりする。
(うちのシェアオフィススペースのトイレの煙検知器)
徹底してトイレ禁煙をやろうとしたら、多分簡単にできる。
たとえば上海は街中で車のクラクションが禁止なので、全く車のクラクション音(小型の電動バイクはしょっちゅう鳴らしてるけど)がしない。これは、上海にはクラクション音を検知するセンサーがたくさん置いてあり、クラクションが鳴るとどの方向の何メートルの場所でクラクションが鳴ったか補足され、街中に山ほどある監視カメラで車が特定され、後日違反切符が届くかららしい。まったく鳴ってない所を見ると、事実クラクションの取り締まりが機能していることが伺える。
屋内にも至る所に監視カメラがあるため、個人を特定しようとしたらできるし、特定しないにせよ、アラート音を出すなど簡易的な対策(なお上海の街中は、電動バイク盗難を防ぐため、電動バイクがロックされている状態でバイクがちょっと揺れるとアラート音が鳴るため、街中でしょっちゅうけたたましいアラート音を聞くことが出来る)など実行できるだろう。ただ、ガス抜きとしてのトイレでの喫煙は現状黙認されているため、取り締まられていない。
喫煙方法が良いマナーの形に、ある程度の期間をかけて段階的になっていくのだろうなぁというのは予想がつきつつも、腹痛の時にトイレがどこも埋まっていて、しかもたばこの煙がモクモクとしていると、やるせない気持ちになるのであった。
*1:ピーク時の昭和41年は成人男性の8割強(!)が喫煙していた