2025年12月5日
栁沼亘さんの個展で一目惚れした、阿蘇の写真の作品が届く。壁に飾ると、部屋の雰囲気まで柔らかくなって、とても良い。
探検家、角幡唯介氏のノンフィクション本極夜行を読む。北極圏グリーンランド最北の村から出発し北へ、自身と犬一匹で数ヶ月太陽が全く昇らない極夜の、さらに一番暗い時期の未知の時期の探検。月も出たり出なかったりするので、月が出る時の月の光のありがたさ、そして極夜が終わって数ヶ月ぶりに太陽を見た時の感じ方が綴ってあり面白い。
今住んでいるところは街灯もなく、都会と比べれば真っ暗なので、夜は月が出てない時は暗いし、満月の時は月明かりだけでかなり明るく、雪が降ると反射率80%なこともあって、それだけで十分宵の綺麗さが味わえるのだけど、グリーンランドかつ極限環境ではまた全く違う感じなのだろうなぁ。
またGPSを持たずに旅をしていることに関し
テクノロジーの本質は人間の身体機能の延長であり、あるテクノロジーが開発されると、人間は本来、己の身体にそなわっていた機能をそのテクノロジーに移しかえて作業を委託することになる。そうすると作業効率は高まり仕事は迅速になって社会は発展するが、一方で個人レベルに目を移すと、人間が自らの手を汚して作業する機会は減り、それまで作業プロセスをつうじて達成されていた外側の世界との接触点が失われるので、外界を知覚できなくなる。 〜中略〜 便利になることと引き換えに人間は外界との接触点を失い、それまで知覚できていた外界がするりとこぼれ落ちて、その人間がもつ世界はまたひとつ貧弱なものとなるのである。
昨今のエーアイの「エーアイの考えをそのまま取り込む」ことにも言えるよなぁ。結局自分で考えずにエーアイの発言(やコード)を「そうそうそんな感じ」と、考えるプロセスが損なわれる。結果他のことを考えることができる、とは言われているが、果たしてどうなっていくのだろうか。
これは朝の満月。















