A Day in the Life

2022年の梅雨明けは異例の早さなのか

昨日、関東甲信では梅雨明けしたと見られ、平年(過去30年分の統計データ)より22日早く異例の早さらしい。ニュースなどでは一般の人達にわかりやすく伝えるため標準偏差の話はしないが、実際「異例の早さ」と表現するのはどれぐらい異例だったのであろうと標準偏差を見てみる。

梅雨入り・梅雨明けのデータは気象庁が1951年~公開している物を使う。梅雨入り・梅雨明けが特定できなかった年(1993年)というのもあるのか。このデータでは扱いづらいので、スプシに貼り付けて適当に整形する。

約70年分の統計で見た場合、梅雨明けの標準偏差は8.6。これを見ると70年平均よりも21日早く、データが正規分布と仮定すると信頼区間95%に含まれないので確かに「異例の早さ」と言えるであろう。

ただ、直近10年の統計で見てみると、そもそも梅雨明けが早くなってきている。70年平均の梅雨明け平均日は7月18日だが、10年平均では7月14日。梅雨入り平均は一日差なので、梅雨明けは結構早まっている。また10年平均の梅雨明け日の標準偏差は12.59。10年平均で見ると、2022のデータの梅雨明けの平均との差は17.2日。「直近10年」という狭い区間で見ると、信頼区間75-85%ぐらいに含まれるだろうから、まぁ時々あるんじゃない?ぐらいのデータだ。なお2022年は2018年とあまり変わりない(梅雨明けが2日だけ早い)データでもある。

つまり、直近70年で見ると異例の早さだけど、直近10年でみると時々ある、ぐらいのデータで、環境問題を始めとする地球環境の変化が梅雨明けタイミングにも影響を与えているかもなぁ、と感じさせられるデータであった。

記事の一覧 >