A Day in the Life

不便になることで価値が上がる・スマートフォンを3インチ超小型端末へダウングレード

メインで使っているスマートフォンを Galaxy S20 から画面が3インチの超小型スマートフォンUnihertz Jelly 2 (日本仕様版)へダウングレードした。画面は6.2インチの有機EL液晶から3インチの液晶へ、SoC は Snapdragon 865 から Helio P60へ、防水機能はなくなり、カメラ画質は言わずもがな、と基本何もかもスペックが下がったと行っても過言ではない。しかしながら、移行して1週間経つが満足している。

Jelly 2(左)とS20(右)

Galaxy S20 の名誉のために言っておくが、Galaxy S20 には何一つ不満がなかった。きれいな液晶、高速な動作、美しいフォルムの本体…等々、2020年頭発売の機種で発売から約2年経っているが、全く別のものに買い換える気などおこらず、何もなければ壊れるまで使っていた可能性もあるぐらい良い機種だ。

なぜダウングレードしようと思ったか、それは妻の iPhone が壊れてスマフォなし生活を送っているのを見て、果たして高性能の便利なスマフォを使うことが今の自分にとって価値が高いことなのかと疑問が湧いたことだ。スマフォを持ってない人と一緒にいることで「ついうっかり」スマフォをいかに触ってしまっていたか気づいてしまった。会話でふと気になったことを調べる、どうでも良いニュースを見る、等々をなんとなくのスキマ時間についうっかり。ゲームやSNS系のアプリは入れておらず見ることは無いのだけど、それ以外の情報をついうっかり見てしまう。

そもそもスマフォが高機能すぎてストレスなく使えすぎるのがいかんのじゃ~、と本来自制すべきこと棚に上げ、スマフォをもっと制限された端末へ、例えば画面が小さいとかスペックが低いとか、に変えてみることにした。

端末の選定

小型スマフォはどんな物があるのかなと調べると、Rakuten Miniにすぐ行き当たるのだけど、バッテリー容量が少なすぎ(1250mAh)て単体で持ち歩くには不便すぎること、殆どの端末ではLTE Band 1の周波数帯が使えない(つまりドコモ系の電波がつかみにくい)ため候補から外れた。

もうちょい調べると、2021年に日本でも発売された Jelly 2 が SIMフリーで Band 1 にも対応、バッテリーは2000mAh、おサイフケータイにも対応、という趣旨にあったスペックだったので Jelly 2 に決めた。新品で24800円、中古良品で16000円前後という市場価格もお手頃感。

Jelly 2 の使い勝手

Jelly 2 に移行して一週間使ってみて、何も困らずとりわけ不満がなくびっくりしている。3インチ(480x854)の画面はすごく小さいのだけど、ギリギリ文字入力はできる(家族とメッセージのやり取りをするぐらいの用途には使えるが、長文は書きたくない)し、ほとんどのAndroidアプリは問題なくつかえている。一部マイナーなアプリでレイアウトが酷くなる、文字が読めないことがある(toastに情報入れまくっているとか)ぐらい。背面の指紋認証も時々失敗するものの十分使えているので、ロック解除や1passwordのような生体認証要求アプリもさらっと使える。

SoC の Helio P60 + 6GB RAM はほとんどモッサリを感じることなくアプリを動かせているし、バッテリーも2000mAhあるおかげで、あまり使わないで過ごせば14時間ぐらい持ち歩いても残り60%強ぐらいは残っている。普通にガリガリと端末を使う用途では半日持たないと思うが、そういう使い方はしないので問題なし。カメラ画質は期待してなかったので問題なし。Bluetooth イヤフォンとの電波状況は悪いかもしれない(時々ザザッとノイズが入る)が長期間使ってないのでまだ解らず。ただホーム画面はAndroid 10 の素のママでは使いにくいので、Nova Launcherに変えて利用している。

Jelly 2 の背面カメラで撮影

端末画面の小ささによって、積極的に使おうと思わなくなったことも意図通り。ブラウザでWebサイトを見ると、文字が小さすぎて頑張って使いたいモチベーションが無い限りあまり使おうと思わない。他のアプリも相対的に文字が小さいので眼に負荷がかかり、積極的にこのスマートフォン上で時間を過ごそうとは思わなくなった。

「ついうっかり」スマフォを使わない目的の達成

もともと意図していた「ついうっかり」スマフォを使う機会がかなり減った。しかしながら必要最低限のスマートフォンとしては十分使え、とりわけ不満はないのだ。Google Maps で行き先を調べたり、各種Payアプリで支払いしたり、モバイルSUICAを使ったり、YouTube Music を操作したり。

スマフォを触る機会が減った代わりに本を意識的に持ち歩くようになったり、スキマ時間になにか考えるようになったりして、「ついうっかり」がだいぶ減ったと思う。今の所はダウングレードして自分にとって価値が上がった、という結果だ。スペックを落とした結果なのに、なかなか考えさせられる。

また自分の場合、持ち歩き端末としてのスマフォ、情報を大きな画面でちゃんと調べる・動画を見る・リフロー型でない本を読むときの iPad、仕事用のデスクトップPC・MacBook Pro、と用途ごとにデバイスを使い分けていおり、スマフォで全てをやろうとしていないため、とりわけスマフォが不便になっても、不便していないというのもあるのだろう。

撮影機材α7C/jelly2_jp/po3-3m 50mm f2
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