A Day in the Life

写ルンレンズをライカMマウントで使う

写ルンです、それは自分ぐらいの年齢には子供の頃に使っていた馴染み深い懐かしのフィルムカメラ。そんな写ルンですのプラスチックレンズを再利用してカメラに付けれるようにした商品に、GIZMON Utulensという商品がある。この商品はライカLマウントでできていて、それに各種カメラのLマウントアダプターをセットで販売している。

ただLマウントより、個人的にMマウントのほうが汎用性が高く使いやすく望ましいのだけど、そのMマウントで使える写ルンですレンズを個人で制作して、各種フリマアプリで売っている人が居た(制作動画)ので買ってみた。なお動画を見るとわかるのだけど、結構制作にも時間をかけて(Mマウントキャップに穴を開けてヤスリで削りパテでつめレンズを取り付ける。写ルンです本体からレンズをバラすのも大変そうだ)加工して作ってくれているようだ、ありがたや。

a7Cにつけるとこんな感じ。超薄パンケーキレンズサイズ。

写ルンですのスペック(シンプルエースの場合)は32mm/F10のプラスチックレンズとISO400のフィルムに、シャッタスピードは1/140秒固定で1m~のパンフォーカス。カメラもその設定固定にするとより写ルンですぽくなるのだろうけど、だいたい露出補正オートで撮った。

プラスチックレンズ1枚なのに、思ったよりよく映る。もちろんレンズ1枚だから様々な収差が発生して直線は歪むし、彩度やコントラストは低いし周辺減光はあるし、、中央からシャープでないし、光源はぼやけがちなのだけど、だからこその写ルンですっぽい写りだ。

そしてMマウントアダプタのヘリコイドで前にレンズを4mmほど押し出すと、最短撮影距離は25cmぐらい(目測)になる。写ルンですなのに近距離で撮影できるぞ!という面白さ。


コントラスト高めに現像すると、写ルンですぽくない感じに。朝もシャッタスピードを落とすとそれなりに撮れてしまう。


写ルンですぽい低コントラスト現像。

写ルンですレンズ、ノスタルジーが感じられるおもしろレンズとして一つ持っておくと面白いかもしれない。しかし写ルンです、本体を再利用しているとは言え、フィルムからなにから全てコミコミ1200円強で売っていて恐ろしい値段。


そういえば以前読んだムック、31年目の写ルンです(Kindle Unlimitedで無料)が良かったので読み返す。そう、写ルンですは初期は「レンズ付きフィルム」だった!

歴代写ルンです(数十機種ある)の仕様をまとめていたり、一時期はご当地カメラとして各地で売られていた写ルンですの話(周りの紙パッケージ変えるだけでバリエーションが出せる)、パチモノ写ルンですの話、南極や北極でも気兼ねなく使え壊れにくいカメラとしての写ルンですの話(人力で南極点や北極点に行った石川直樹氏の話)、昔はフィルムが売ってなくても写ルンですはどこでも売ってるので買ったら即フィルムだけ取り出して臨時で使っていた話(レンズ付きフィルム!)等々、興味深い話ばかりで良かった。

写ルンですレンズで写ルンですと同様な光を集めることができても、写ルンですだからこそ撮れる写真はまた別なのだよなぁ。なので時々は使いたいフィルム写ルンです。

撮影機材α7C/E-M1 Mark III/Utsurun Lens 32mm F10/OLYMPUS M.60mm F2.8 Macro
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